2015年12月
オールインワンハンドル"カトラス"&トップスプーク-TS50ML
本日発送予定のトップスプークTS50MLとカトラスハンドルです。
トップスプークはご存知ソリッドのグラスロッド。
ご注文品は5フィートのML(ミディアムライト)でスレッドカラーがフクシアです
ハンドルはカトラスのダイアモンドパイソン革張りバージョンです。
又、今回ハンドルとロッド一緒にご注文でしたので、当社のウッドプラグを一個サービスしています
シングルスイッシャーのRHをお付けする予定です。
ここで残念なお知らせ、
実は今回ご注文いただいたカトラスが、販売できる最後の一本となりました。
なぜかというと、木型が紛失してしまい鋳造ができなくなってしまったのです。
当社他のハンドルは金型でダイカスト鋳造なのですが、このカトラスだけは、木型と砂での手込め鋳造でした。
鋳物の町、川口ならではの製品だったのです。
その木型が鋳造所の引越しのどさくさで行方知れずになってしまったのです。
左の画像は20年以上前に私が作ったハンドル木型。
現在は使ってないものですが、カトラスの木型も同じ方案で作ったものです。
ハンドルの中心線から割った木型が定盤の裏表に取り付けてあります、
これを砂で固め、木型を外した後の凹みに溶かしたアルミを流します、
一回アルミの湯を流すと二本成型できる二本込めの木型となっています。
ビンテージ ヘドン アイスデコイ
久々、当社所有のビンテージルアーの紹介、今回は100年前の貴重なルアー ヘドンアイスデコイです。
画像左のアイスデコイ、一見普通のプラグに見えますが、良く見るとフックが付いていないことがわかります。フックが無いのにどうやって魚を釣るのか?ふしぎです。
実はこのプラグ、通常のルアーフィッシングとは違ったスピアーフィッシング用のものなのです。
スピアーフィッシングとは、ルアーを使って魚をおびき寄せ、モリで突いてしまうという結構荒っぽい漁法です。この漁法、古くはネイティブアメリカンから伝わったことで知られていますが、主に凍結した湖の穴釣りで使うことから、アイスデコイと呼ばれています。現在のアイスジグのように水面から垂直に降ろして提灯釣りのように使います
特に五大湖周辺ではスピアーフィッシングの人気があった為、各ルアーメーカーは、通常のプラグほどではないものの必ずフィッシングデコイをラインアップしました。
ヘドン社もご多分に漏れずに作ったのが、このアイスデコイでした。
この画像のものは1916年に作られたファーストモデルです。
蝙蝠の羽根に似ていることから後年バットウイングとよばれた真鍮製のフィンとウッドのテールが特徴です。
ウイングは可動式で広げることで泳ぎ方を変えることができました。
しかしコスト面からかすぐに固定式のフィンに変わり、又折れやすかったウッドのテールも金属製にとって代わりました。
そんな訳で、バットウイング&ウッドテールのアイスデコイは数年しか作られず、非常に希少なものとなってしまったわけです