2014年12月
トップウォーター ヤゴルアー"yanma"完成
ビンテージルアー ヘドン "ザラゴッサ" レアモデル
先日は、ヘドンザラゴッサから作られた”ハーディンズスター”を紹介しましたが、今回は本家本元ザラゴッサのレアモデルを紹介します
ザラゴッサは今から100年近く前の1922年に作られました。
名前はフロリダにあるザラゴッサストリートからきているといわれます。
道を女性が腰をくねらせ歩く様が、このルアーのアクションに似ているということで、なかなか粋なネーミングです。
現在、ザラゴッサはザラスプークと名を変え、素材もウッド製からプラスチックになってしまいました。
しかし、ザラゴッサのアクションやアピール度など優秀な遺伝子は確実にザラスプークに伝わりました。
ヘドン社は両者の世代交代を上手く、成し遂げたといえるでしょう。
いまでは、往年の名選手のようなザラゴッサですが、時を経ても大変人気があるルアーです。
特別思い入れがあるコレクターも多いと聞きます。
まずは左の画像。下二つグリーンとレッドのものがブラントノーズ(Blant nose)ザラゴッサと呼ばれているレアモデルです。
上のフロッグスケールの通常のものと比べ、あきらかにノーズの角度が違います。
年代的にはザラゴッサの最初期のものがこれにあてはまります。
下がノーチンザラゴッサといわれる非常に珍しいモデルです。
文字通り、アゴ無し。
あごの部分がしゃくれたザラゴッサです。おさらく水面の滑りを意識して作られたと予想されますが、あまり良い効果が無かったようで短命でした。
短命イコール、製造個数が少ないということで希少価値の高いザラゴッサとなりました。
ちなみにノーチンはほとんどがブラントノーズ物。役が二つ付いてほとんど役満のレア物です。
最後がザラゴッサジュニア。
こちらは、希少も希少。おそらくはプロトタイプと思われます。もちろんカタログにも見当たりません。
前にラングスオークションで落札したものです。出所がヘドンファクトリーボードとのことでしたので、少々高かったのですが競り落としたものです。
完成 トップウォーター スピニング オーダーロッド
こんにちは、今日も気持ちの良い晴天ですね。
本日ご依頼いただいておりました、スピニングオーダーロッドがあがってまいりました。
・ブランクはチューブラー(中空)グラスです。
・ブランクカラーはナチュラル(カラーリング無し)
・レングスは5.0ft。
・アクションはライトアクション(L)に。
・スレッドパターンは一色のみ縁取り無しです。
スレッドカラーは燃えるような#313rose(ローズ)をご選択。
今回はネームカスタムなどもなく通常通り、弊社ロゴマークとスペックを表記しました。
ロゴマークは転写式なのでミスをすると欠けてしまうので、丁寧にしっかりとこすり合わせていきます。
スペックは手書きなので緊張の一瞬ですが集中して書きます。ペン先の手入れが重要です。
シンプルでローズカラーが映える美しいロッドが出来上がりました。どうか愛着のある一本となりますように。
ご依頼ありがとうございました。
明日は日曜日。天気もよさそうですね。
どうぞすばらしい休日をお過ごし下さい。
トップウォーター"カトラス"ハンドル
本日の業務、アルミハンドル”カトラス” シープホーンの制作。
”カトラス”とは反った物という意味ですが、太刀魚という意味もあるようです。
昔の海賊の刀をイメージして作っています。
実はこの”カトラス”ほとんどが手作りといいっていいくらいのカスタムメイド品です。
他のハンドルが金型からのアルミダイカスト製品なのですが
カトラスだけは私の手作りの木型から鋳造されています。
鋳造後もフライス加工10%、旋盤加工10%、エンドレス加工20%、バフ10%、
残りの50%は手作業です。
ヘッド部分は後付けなので旋盤で加工。
リールシート部分もフライスで成型と、かなり手間がかかるハンドルです。
画像の一番上が完成後の画像
上のリール&ロッドをセットしたのが鹿角バージョン。
下が本日注文が入ったシープホーン(羊角)バージョンとなっています。
他に銘木黒檀、パイソン、コルクバージョンなどが制作可能です。
トップウォーター用"ハンドカーブ ウォールナットグリップ"
久々、ハンドカーブウォールナットグリップの注文が入りました。
完全ハンドメイドのカスタム品、制作過程を紹介いたします。
厚さ30mmのウォールナットの一枚板に型紙から大まかな形を書き込む
なるべくたくさん作れるように書き込まなくてはならないのですが、木材の
状態(節、ヒビや割れ、巣)によっては思ったようには木取りできないこともあります。
今回の板は素直で板目も通った優等生みたいな材料なので助かります。
帯ノコで長い板から2個分を切り出し、さらに1個分に切り分ける。
今回注文は1個ですが手間を考えて2個同時に作ることにしました。
気をつけて作業しないと、ケガをする場面です。
板のセンターをだす為、け引きでラインを引いているところです。
この後ポンチ穴より少し太いドリルでガイドようの下穴をあけます。
ハンドルのシャフトが外径13mmなので13mmのドリルで深さ90mmの
穴をあけます。
垂直に曲がらずに穴をあけなければならないので結構緊張の場面です。
この作業で後の手作業のはかどりかたが違ってきます。
なるたけ手で削る部分を少なくしたいので大胆にノコを使いたいのですが
ちょっとでも刃が入りすぎるとそこでお釈迦(終わり)となってしまいます。
又、一番ケガをするのがこの場面。
親指を削ったら、サミングができなくなるので要注意です。
あとはひたすら小刀で削るだけです
ウォールナットは結構硬い木なのでほねがおれる作業となります。
小刀は、切れなくなったら砥石で研ぐの繰り返しです。
ほぼ小刀での削り作業が終わり、だいたいの形がみえてきました。
この時点でやっと、木目などの状態が判断できるようになりました。
今回のグリップはいい感じになりそうで期待できます。
ここから最後の工程ヤスリ掛けに入ります。
カーブの部分は、紙やすりを丸棒に巻き付けて磨きます。
やすりの番定#100から始めて、#240、#400、#800とより細かい
粒度のヤスリで磨き倒します。
力を込めての長時間作業なので冬でも汗だく。夏にはあまりやりたくない作業です
もうほぼ完成といっていいでしょう
チークオイルの塗布作業です。
チークオイルを塗った瞬間、木目(杢目)がはっきりと浮き出ます、
思った通りの杢目、木肌だったらなおさら、
いままでの苦労が吹き飛ぶ瞬間です
角度もいい感じになってます。
この後、チークオイルを塗っては布で磨く、を繰り返えして完成となります。
完成 オーダーロッド
本日ご依頼頂いていたオーダーロッドが完成致しました。今回のお客様は兵庫からのお客様で、東京にいらした際にグラスアイショールームに足を運んで下さりました。ショールーム内にて実際にアクションや色見本などを見ていただき、仕上がりの際に生じるわずかな色のズレなどを細かく話し合い、オーダーを頂きました。
・ブランクはチューブラー(中空)グラスです。
・ブランクカラーはKHAKI(カーキ)にチェンジ。
・レングスは5.6ft。
・アクションは1oz対応のミディアムライトアクション(ML)に。
・スレッドパターンは3本ラインを巻き込むインレイスレッドです。
・メインカラーは#619Violet(バイオレット/マットタイプ)×インレイカラーは#9130Gold(ゴールド/メタリックタイプ)
・トップガイドのスレッドのみ、#316Raspberry(ラズベリー/マットタイプ)×#9130Gold(メタリックタイプ)というお洒落仕様。
ワンポイントとしてとても良く、今後の参考になるご提案を頂きました。
さらにネームカスタムをご希望との事でお客様にとってきっと特別な漢字を一文字カスタムさせて頂きました。
心を込めて製作しましたので、どうぞ愛着のある一本となりますように。ご依頼ありがとうございました。
続いては久々、スピニングの製作です。。
あいつのために、ロッドを作ろう。
昨日の空模様とはとはうってかわって本日は晴天です。こんな日は釣りに行きたいものですが、そうとも言ってられないのが現実。
お待ちになられている、オーダーロッドの製作に追われています。ホームページもリニューアルした事ですし、
本日は【あいつのためにロッドを作ろう。】なんて誰でも思いつくようなキャッチコピーも舞い降りたオーダーロッドのお話。
グラスアイではセミカスタム式のオーダーロッドサービスを承っております。
グラスアイスティックの中からお好きなロッドを選択して、アクション、レングス、スレッドカラー、縁取りカラー、バットワインドまで選べます。
さらにはお好きな言葉やお名前なども可能な限り入れられます。 大切な方へのギフトとしてもかなり喜ばれるのではないでしょうか。
スレッドのカラーバリエーションは50種類以上あるので、かなり悩む所ではありますが、悩めば悩むだけ愛着のある一本になると思います。
ロッドバリエーションは ソリッドグラス チューブラーグラス im6グラファイト カーボン です。
レングスやアクションに関してはご自分のフィールドに合わせたチョイスが良いと思います。
(1oz対応のミディアムライトアクションもできます。)
実は女性からのオーダーも多く、女性の感性というか色彩感覚は我々男の感覚では考え付かないようなカラーリングをオーダーされます。ガイド毎にカラーを変えるご提案も実は女性からなのです。
下記は過去にオーダーされたロッドの一部です、ご参考までに。
納期はご注文から早くて4日~1週間。ブランク・カラーリングをご希望の方は2週間を目処にオーダー頂ければ。
長々と閲覧いただき、ありがとうございます。それではどうぞ良い一日をお過ごし下さい。
ビンテージ ルアー"ハーディンズ スター"
昨日のことですが、当社インスタグラムにアップしてある画像にコメントをいただきました。
それは、コメントというより問い合わせだったのですが、あまり詳しく返答できなかったのでこのブログで補足させていただきます。
ハーディンズスターはへドンザラゴッサのブランクにペラを付けたスイッシャーで、1930年代頃、へドン社がウォルターハーディンの要請で作ったOEM製品と思われます。
左の画像の真ん中、ヘドンザラゴッサに挟まれているのがハーディングスターです。
下の画像はその腹に記された文字。普通OEMの場合、製造会社の名前は入れないものですがこれにははっきりとHEDDONの文字があります。
他にハーディンズウイッズというヘドンバンプから作ったルアーも知られていて、2種類はハーディンズスペシャルとよばれます。
共に製造数などの情報も少なく、コレクターにとってもかなりレアな部類に入るルアーとなっています。
ちなみにウォルターハーディンさん、かなり腕の立つ釣り師だったようですし、話題にも事欠かない人物だったようです。
1932年に自分の持つスモールマウスの世界記録12ポンドを破る14ポンドをフロリダで釣って話題になりましたが、その記録は後に取り消されてしまいました。
フロリダで12ポンドと14ポンドのスモールマウスは、そもそも育たないとの理由だったようです。